西条 香織(さいじょう かおり)

無双 真の母と西条 香織の父は、共に世界的なピアニストであり、
その家族ぐるみの親交から、この二人は昔からの幼馴染みである。

眉目秀麗にして容姿端麗な美少女であり、真の高校への転入早々にして全校男子を骨抜きにした。
その美貌は大塚 由美を筆頭に、女子すら釘付けにする程の威力を有する。

その性格は、深窓の令嬢然としたルックスに反し、非常に勝気・強気で積極的である。

香織は幼少よりピアノの才能に秀でており、
ヨーロッパに於いて14歳で既にピアニストデビューを果たし、若手ピアニストとして
世界でもその高い実力が世界に認められていた。
しかし14歳でのデビューはむしろ彼女にとっては遅いくらいである。
(これにはある理由があるのだが、それは後述する。)

母親が世界的ピアニストであった事もあり、真もピアノを弾けたため、
幼少時は一緒にピアノを弾いて遊んでいる風景がよく見られた。

思えば、最初の出会いは真からだった。
真と似たような幼少時を過ごした香織は、なかなか友達を作ることが出来なかった。
そんな香織に手を差し伸べたのが、真だったのだ。

幼少時はとても仲が良く、互いに好意を持っていたと思われる真と香織だが、
『ある出来事』が原因となって、二人の仲は少しずつ捻れていく。

二人の心のずれは、最初は小さな物だったが、
すれちがいを繰り返す度、少しずつそのずれは大きくなっていき、
やがて二人の間には大きな溝が出来てしまう。

その溝を埋める事が叶わぬまま、香織は家族と一緒に渡欧する事となり、
それきり真とは離れ離れになってしまったのである。

真が高校二年の春に香織はオーストリアから帰国し、真達の通う高校に転入してくるのだが、
香織と再会した真は、香織の余りの変貌振りに驚きと戸惑いを隠せなかった。

幼少の頃は、引っ込み思案ながらも明るく素直な性格だったのだが、
帰国した香織は、とにかく勝気で強気で積極的になっていた。
そして何よりも、やたらと真に絡んでくるのだ。

真と香織、この二人の間には色々と因縁がありそうで、
香織がやたらと真に絡むのも、性格の変貌も、そのあたりに原因があるのかも知れない。

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