桂木 孝子(かつらぎ たかこ)

大塚由美の最も親しい三人の女友達の一人。由美とは中学の時に知り合う。
常に沈着冷静で、感情を表に出す事が少なく物静か。
四人の中では最も常識的な思考を持つ人物である。

常にポーカーフェイスで笑顔を見る事が殆どなく、
ついたあだ名がクールビューティー。或いは女無双真。
因みに由美からは『たかちゃん』と呼ばれている。
ジャンルを問わず読書(と言うか情報収集)が趣味で、いつも何かしら本を読んでいる。

クラスの中でも常に上位の成績を維持しており、四人の中では最も頭脳明晰。
それ故四人の中では知恵袋・参謀的な位置を占める。
様々な知識や情報に明るく、またスポーツにしろ勉強にしろ何をやらせてもさらりとそつなくこなす。
飲み込みが早く、あらゆる面で非常に器用である。

クラスメートからも羨ましがられる彼女であるが、
彼女はその器用さを褒められるのがあまり嬉しくない様子だ。
全てに於いて及第点クラスの能力を発揮する物の、その反面全てが中途半端に留まり、
傑出した能力が自分に存在しない(或いは飛び抜けた欠点が無い)事を彼女は知っており、
その事に引け目を感じているからだ。

彼女は、自身の万能な器用さは、
物事を行なう際の情報収集と分析、そして正確な実行能力の蓄積による物であり、
天性の才能による物ではないと感じている。
決められた『枠』に沿って100%の仕事をする事は出来るが、その『枠』を飛び越える事は出来ない。
と言うか『枠』を飛び越えると言う概念自体が恐らく彼女には存在しない。
それを彼女は『没個性』だと自責する。

それ故、孝子は全てに於いて規格外のバイタリティを持つ由美に、非常な興味を示している。
彼女にとって由美は自分と対照的な存在であり、
論理的思考を超越した所で行動する由美をあらゆる角度から研究・分析する事で、
自分に欠落している物を補完したいと密かに願っている。

大塚由美と浅野由希が無双真に否定的な態度を取り、折原深憂が肯定的な態度を取る中で、
彼女はどちらでもない中立的な態度を取る。物の考え方が無双真に近く、
他のクラスメートが真に否定的な時でも彼を擁護する発言をする事があるが、
彼女にとっては正確な情報・分析・判断の提示こそが全てであり、
それを誰が提示しようとそんな事は問題ではないのだ。
その代わり情報・分析・判断の提示が不正確である場合は、
相手がたとえ無双真であっても指摘に容赦がない。

彼女にとって無双真は、出会った当初はそうでもなかったものの、
密かに尊敬・羨望の対象となっているようだ。
(もちろん由美たちの手前、その態度を表す事はないが)。
孝子と真はどこか似ているのだ。しかし自分と同じタイプでありながら、
発揮する能力のレベルが真の場合は桁外れなのだ。

それ故に最初の頃、孝子は真と言う存在を認める事ができず、
由美達と一緒に真に対して否定的な態度をとっていた。
しかし彼女なりの情報収集・分析により導き出された結果は、
彼女が真を認めるに十分過ぎる物であり、
それ以降、彼女は真に対して中立的態度をとるようになる。

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